「シリーズ最長のダートセクションを小原が制す」全日本スーパーモト選手権シリーズ 第5戦名阪大会 レースレポートTM Racing Japan Supermotoがシリーズ参戦する「全日本スーパーモト選手権」。全6戦でレースレポートを掲載してまいります。>>第1戦レポート「チャンピオン防衛、波乱のオープニング」>>第2戦レポート「悔しさを原動力に、表彰台への飛翔」>>第3戦レポート「雨天の接戦、ミスなき追い抜きが勝敗を分ける」>>第4戦レポート「猛暑の熱戦、パンク続出で予想外の展開に」【全日本スーパーモト選手権とは】 国内最高峰のスーパーモト競技会。シーズンを通して日本各地の6ヶ所のサーキットを転戦し、各大会のレース結果によって獲得するポイントの合計値で年間チャンピオンを決定します。各大会内では予選の後、ヒート1、ヒート2と決勝戦が2回開催されるため、表彰式も各クラス2回ずつ行われています。舗装路面のオンロード(ターマック)と未舗装のオフロード(土や砂の上)の両舞台を堪能できることや、選手との距離が近く、迫力あるレースを間近で見られることもスーパーモトの特徴のひとつ。TM Racing Japan Supermotoからは、2022年S1 Proクラス王者の小原堅斗(#1)、新沼伸介(#8)、廣瀬彰信(#10)が国内最高峰となる「S1 Proクラス」に、当社うえさか貿易の代表を務める梅田祥太朗(#40)がS1 Proへの昇格をかけた「S1 OPENクラス」へシリーズ参戦しております。新チームとして精一杯努力して参りますので、ご声援いただけましたら幸いです。全日本スーパーモト選手権シリーズ Rd.5 レースレポート9月17日 奈良県名阪大会難所多数のダートセクションが勝負所に。第5戦の舞台は、奈良県 名阪スポーツランド。昨年と同様に、アスファルト舗装のABコースとモトクロスコースの一部を繋げた全長約1,080mのスーパーモト特設レイアウトで、全日本6大会中で最もダートセクションが長く、高いオフロードスキルが要求されるコースとなった。(こちらの動画でコース詳細を紹介しています)↑ダートセクションに入ってすぐの上り坂は観客席から手が届きそうなほど近くを選手が走るため、来場者様から迫力があると好評を博しておりました。モトクロスコースには①ヘアピンカーブ②小さいジャンプ台を挟んだ後の大ジャンプ台③急こう配かつ道幅の狭い下り坂等の勝負所が待ち受ける。今回の特設コースではダートセクションの割合が高いことから、S1 Proクラスがコースを1週するのに1分20秒以上かかっていた。前戦の千葉県茂原大会の周回時間がおよそ1分弱であったことからも、体力の消耗が激しいコースであったといえる。↑①ヘアピンカーブ。インを走るのが王道の最短ルートですが、混雑時にはあえてアウトから大周りすることで抜きどころにもなりえる。↑②大ジャンプ台。写真では伝わりづらいですが、歩くのが怖いくらいの角度でした!↑③狭くて急こう配な下り坂。転倒によるクラッシュも発生していました。今回のレースでは、ダートセクションが長いコースのため、タイヤのセレクションに悩むライダーが多かった。(これまでのレースではタイヤの固さ(コンパウンド)を悩むことはあれど、雨ならレイン、晴れならスリック、と順調に決まることが多かった)前日練習では3回走行ができたが、ターマックの走りを優先してスリックタイヤで挑んでみたり、ダートセクションでトラクションをかける(グリップ力を高める)ためにレインタイヤを履かせてみたり、前後ひとつずつ変えてみたり、スリックに溝を多く掘ってみたり…とそれぞれ自分の走りの特徴に合った組み合わせを模索していた。S1 Pro予選、小原は2番手に5分間の公式練習に続き10分間のタイムアタック形式で行われる予選には、18台が出走。トップタイムを打ち出したのは、1分21秒802の日浦大治朗(#2)。続いて、小原が1分23秒532で予選2位を獲得。3位は吉田雄一(#4)が1分23秒909、4位は長谷川修大(#3)が1分24秒143、5位は金子和之(#5)が1分24秒262、6位は森田一輝(#23)が1分24秒571と僅差で続いた。↑Photo by marumusiさん(@hed_edenboy)↑Photo by たかやすさん(@KG4d2)新沼は体力の温存も兼ねて3周のみのアタックとした。結果9位(1分26秒528)と好調な滑り出しとなり、廣瀬は前日の熱中症から回復したものの、速く走れるイメージを描けない状態での出場となり、14位(1分27秒682)となった。↑Photo by コーキさん(@kokey_mx)予選の結果で決勝レース1のスタート位置(グリッド)が決定する。転倒続出のレース1。小原が優勝を飾る!S1 Proクラスのレースは10周で競われ、18台が出走。最前列スタートの小原は安定したスタートを切り、日浦(#2)に続き、2位のポジションを走行する。その後、2周目のダートセクションで日浦(#2)が転倒し、小原がトップに。その後最後まで落ち着いた走りを見せ、トップでチェッカー。↑Photo by コーキさん(@kokey_mx)新沼は3列目外側、9番手からスタート。第1ダートの進入までにポジションを1つ上げるが、他車のエンストに詰まってしまい、11番手へ後退。最終的に12位でチェッカー。↑Photo by コーキさん(@kokey_mx)廣瀬は、14番手と後方からのスタート。1コーナーで、イン側のライダーにはじき出されてしまいコースアウト寸前に。一度は最後尾まで落ちてしまったものの、混戦をかき分け9位まで1周目で一気にジャンプアップを決める。そのまま順位をキープしてゴール。↑Photo by コーキさん(@kokey_mx)レース1の結果はレース2のグリッド順に反映されるため、小原は1番手から、新沼は14番手、廣瀬は9番手からスタートすることとなる。レース2、小原が圧倒的な勝利。ポールポジションでスタートを切った小原だが、1コーナーで日浦(#2)に抜かれ、さらにダートセクションでラインミスをしてしまい、日浦(#2)、川島(#19)に続く3番手となってしまう。その後、3周目にトップの日浦選手が転倒し2番手に浮上。5周目には、ダートセクションの下り坂手前のコーナーで川島(#19)を追い抜き1位に躍り出る。後方で日浦(#2)と川島(#19)の攻防戦が繰り広げられるなか、小原は2位以降とのタイム差を着実に広げ、4秒以上の差をつけて1位でチェッカーを決めた。↑Photo by たかやすさん(@KG4d2)新沼は12番グリッドからのスタート。第1ダートの入り口までに6番手まで大きく順位を上げるが、ダートに入って最初のターンで失速しエンストしてしまう。その後、前のライダーを抜けずに13番手でフィニッシュ。↑Photo by marumusiさん(@hed_edenboy)廣瀬は9番手からスタートし、順調に7位まで順位をあげる。しかし、3周目のダートセクションで転倒。すぐに走行再開を試みるものの、後続車と接触し、再度転倒。さらに後続の車両が追突し、廣瀬のバイクの上に重なるかたちとなりリスタートが大きく遅れてしまう。最下位へ落ちてしまったものの、最後まで諦めることなく走り切り、16番手でゴール。↑Photo by marumusiさん(@hed_edenboy)小原堅斗「第5戦目にして、総合優勝を獲得できました。自分が得意とするサーキットであるからこそ非常に緊張していましたが、楽しんで走れたこと、結果が出せたことがとても嬉しいです。今季は第1戦から苦戦していましたが、徐々に成績が良くなり、現在ランキング2位という状況です。ランキング1位の日浦選手とは48ポイント差と、かなり大きく差が開いていますが、まだチャンピオンになれる可能性はあります。最後まで諦めず気を引き締めて次の大会に挑んでいきます。引き続き応援宜しくお願い致します」新沼伸介「なかなか結果につながらないレースが続いていますが、ヒート2は序盤のミスが悔しい結果となったものの、最初から最後までプッシュし続けられた点は良かったかと思います。本大会の総合順位は12位で7ポイントを獲得。シリーズランキングは2つ上がって10番手となりました。次戦の最終戦、美浜大会では必ず入賞できるよう引き続きトレーニングをしてまいります」廣瀬彰信「今回のレースの反省としては、ペースは悪くないものの、そのペースになるまでに時間がかかる点、また不運とは言え転倒が無ければもっと良い成績を出せた点です。次戦の美浜ラウンドは、2023年の締めくくりになるような良いレースが出来るよう努力してまいります」S1 OPEN 梅田、無念のリタイア今年からS1 OPENクラスへ昇格し、後半戦(第4戦~第6戦)のうち1度は表彰台に立つことを目指す梅田(#40)。S1チャレンジシリーズ S1OPENクラスとして名阪大会に出場していた昨年度には、2位という成績を残していたこともあり、ここで入賞を狙いたいと考えていた。予選は前日の練習走行とは異なるタイヤセレクト(前後メッツラーのレインタイヤ)で走ることにしたため、序盤は様子見。2周だけタイムアタックして8位というまずまずの結果に。↑Photo by たかやすさん(@KG4d2)ヒート1は、直前を走行する車両のクラッシュに巻き込まれてしまいリタイア。↑衝撃の瞬間。↑転倒の衝撃でヘルメットのバイザーが破損。いざというときにライダーを守ってくれる装備の大切さを実感しますね。気持ちを入れ替えて挑んだヒート2は、2周目に下り坂の転倒渋滞に巻き込まれてしまい大きく順位を落としてしまう。その後順位を巻き返していたところ、ヘアピンカーブ後の上り坂頂上でバランスを崩して転倒。直後に後続車とのアクシデントで左足を怪我してしまいリタイアとなった。↑Photo by たかやすさん(@KG4d2)梅田祥太朗「関西圏や遠くは広島からTMファンの方が見に来てくださったのに、大会を通じてノーポイントという結果になったことが初めてで、非常に悔しく思います。申し訳有りません。「とにかく1周目で前に出てクラッシュに巻き込まれない」これしかないと強く学びました。予選でプッシュして、後ろにいない。S1 OPENは台数も最も多く、クラッシュが良く発生することから、クラッシュが起きる前提で巻き込まれないための予選&1周目にフォーカスすることが最も大切だと学びました。次戦美浜もチャレンジでは良い結果を残せているため、まずは足を治して元気に走りたいと思います!」【2023 全日本スーパーモト スケジュール】第1戦 4月16日 宮城県 スポーツランドSUGO(開催済)第2戦 5月21日 熊本県 HSR 九州(開催済)第3戦 6月10日 福島県 エビスサーキット(開催済)第4戦 7月23日 千葉県 茂原ツインサーキット(開催済)第5戦 9月17日 奈良県 名阪スポーツランド(開催済)第6戦 10月15日 愛知県 美浜サーキット今季も残すところ、あと1戦となりました!最終戦の美浜サーキットは、ダートセクションのジャンプを間近で見れる観戦ポイントがあり、レースの迫力を味わえます!ぜひ観戦にお越しください。☺【Youtubeにてレース動画を公開中】ウブリアーキチャンネル全力バイク! EXPLORERS (エクスプローラーズ)【本件に関するお問い合わせ】株式会社うえさか貿易PR担当 info@tmracing.jp