こんにちは、うえさか貿易の横川です!今回は2024 JEC(MFJ全日本エンデューロ選手権)第3戦 日高2DAYSエンデューロ @北海道日高町でのレースレポートをお届けします。2024年のJEC全日本、東日本戦を観戦してきた私が一番楽しみにしていた今回の日高2DAYSエンデューロ(以降HTDE)。会場の様子や日高町で行う素晴らしさを皆様にお伝えできればと思います✨※JECとは、Japan Enduro Championshipの略で、MFJが公認するオンタイム形式のオフロードバイクレースです。詳しいルールはJEC第1戦 観戦レポートに記載していますので、是非ご覧になってみてください。今大会には、TM Moto Japan Enduroから#106 草木 幸多郎選手と、SUGOぶりのスポット参戦、我らが社長#431 梅田 祥太朗 選手が参戦しました!日高町一帯を使用した町をあげて行う日高2DAYSエンデューロ第3戦の舞台は北海道日高町。大自然溢れる日高町の山林を使用した、全日本戦の中でも一番規模が大きい会場になります。HTDEは、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)の準国際協議会に登録されており、広く海外からの招待選手を受け入れています。普段のJECは決められた会場の敷地内を走りますが、HDTEは一般道路も含まれる総距離が123kmのコース内に4ヶ所のスペシャルテストが設置され、ISDEなどの国際レースと同じ競技方式となっています。この競技方法は毎年北海道大会だけになります。コースはこちら↓タイムテストは4箇所、3箇所に給油可能なタイムチェックポイントが設置されています。普段のJECだと1日で4〜6周する設定ですが、HTDEは距離が長いため1日1周の設定となっています。(DAY1のみNA以上はプラスでショートコースを1周)今回私は人生初フェリーで前日入りしタイムテストの下見をしてきました!(船酔いしそうで危なかった😂設営が完了したTMパドック✨草木選手と梅田選手のマシン「EN 250 ES Fi 4T」、NBクラス #463 青本選手のマシン「EN 250 ES Fi 2T」が並びます。今回は合計10台のTM Motoが出走していました!草木選手のタイヤは、METZELER 6 DAYS EXTREAMのミディアムタイヤにムースのセッティング。プラスして、Technixさんに足回りをエンデューロ用に強化していただいたとのこと。梅田選手の車体も同様。日高を存分に楽しむための完璧なセッティングでレースに挑みます🔥コースウォークも一苦労テストコースは以下4箇所。・メイン会場の日高国際スキー場のゲレンデで行われるクロステスト・河川敷を走る美島で行われるエンデューロテスト・川の中もルートになっている西山で行われるエンデューロテスト・ジュナイトで行われるクロステストそれぞれのコースの特徴などをご紹介します!1番目のゲレンデテストにやってきました!路面は見ての通りのグラストラック。天気的にマディの心配はないものの、朝イチのテストでは朝露でウェットになり滑りやすくなっているかもしれないため注意が必要です😯草で覆われていて凹凸がわかりづらく、 ボコボコとしていて弾かれそうな路面に加えて谷地になっているところもちらほら。ゆるいS字のようなラインは、丁寧に走るのではなく、なるべく直線でアクセルを開けて走り抜けられるラインの入りを見つけることがタイムアップの鍵になるということも教えていただきました🧐下見の大事さがよくわかります。草木選手の下見の印象「今年は少しコースが短く、前半のS字カーブが難しそうなのでココもライン取りが重要。下りも去年同様、キャンバーの下りはブレーキポイントに細心の注意が必要そうです。」2番目のテスト、美島にやってきました。こちらは川渡りがある河川敷のコースです!掘れやすい土質なため、明日のレースではみんなが走った後には状態が変わっていそうな予感。路面には石が埋まっていたり、ギャップ多めのラインが目立ちました。気の根っこが多めの路面に丸太もあったり、川に近づくにつれ、大きめの石が埋まってる路面に。川の下見。下見の際、ヒルを上り下りすることもあるのでストックを持ち歩くのですが、川の下見でも渡る際の深さやラインを確かめるために使用します。川を走る際は路面が見えないので、入念に下見するのが大切です。下見しても忘れてしまうのでは?と思うかもしれませんが案外覚えているもので、私自身もWEX GAIAに出場した時に下見していたことで大分走りやすかったのを実感しました。下見本当に大事!草木選手の印象「去年の逆周りで2回の川渡り、川の水量は去年と同じ位だが雨が降れば川が増水する可能性も考慮して下見をし、大きい石と深さが増した感じでウッズ内には埋まった石達、ライン取りと順番を覚える事が重要と感じました。」3番目のテスト、ジュナイトにやってきました。こちらはエクストリームテストとなっていて、上り下りの多いテクニカルなコースになっています。大小様々な上り下りがあり、終始こんな感じで滑り落ちそうになりながらコースウォーク😂この写真では伝わりにくいですが、下が見えない激下りや終盤のヒルが印象的でした。かなり長い下りに、グラストラックの上りがセット。ど初心者の私には果てしなく感じる・・・これを上りきるの凄すぎる・・・終盤の大きなヒル。かなり急な上りに石のセット。動きやすい石に急斜面のヒルで難易度が高そう…草木選手の下見の印象「去年より距離が増え、更に激降りからの登りが追加されていました。激下りはフロントブレーキを繊細に扱いリズム良く廻る事が重要。中位の石に弾かれない様、全体的にリズムよく行くことが大切です。」ジュナイト終わりの移動路。テストよりも移動路の方がテクニカルで、テストで高タイムを出しているのに移動路でミスをして遅着が発生してしまうのも納得です。一つだけ得意でも通用しない、総合力が試されるのがJECの面白いところです!4番目のテスト、西山にやってきました。このテストも昨年とは逆周になっています。特徴はなんといっても川の中もコースに含まれていること。加えて、川以外はほぼフラットな林道のためアクセル全開で走るらしく、130kmで走る選手もいるとのこと😳急に現れる丸太パンケ川にやってきました。川は入りから主に3本のラインがあり右岸、川、左岸。左岸が安定して走りやすいのは一目瞭然ですが、中間には絶妙に嫌な角度でパイプが走っているので、これを超えていかなければいけないのが少しネック。草木選手の印象「川昇り側からのスタート、川の中の石の位置をしっかり確認し、パイプの右を行くか左を行くか、川上がりの路面と川から林道に入るところはインに入る時に一旦アウトに振ってから入ることに気をつけます。川が終わり林道が始まる逆周りの林道は雰囲気がまるで違く見えますね。右のブラインドコーナー後に崖崩れのテープに注意⚠️」梅田選手にも印象を聞いたところ「SUGOより全然余裕!」とのことでした笑規模が大きいだけにテスト一つ一つの内容もとてもボリューミーで、移動路も様々なシチュエーションを走れるのでHTDEだけは出るという人がいるのも納得です。テストの下見の間に、当日燃料を補給するポイントに事前にガソリンを置いてきました。HDTEは距離が長く、パドックに戻ってこないため給油場所がとても重要です。テスト間の距離も長く下見だけで1日が終わってしまいました、びっくり🫨DAY1 ついに開幕、広大な日高のレースにはサポートの存在が重要当日を迎えました!天気は曇り、最低8度、最高13度という北海道の気候。ジャケットなどアウターを着ている選手も多く見られます。今大会は212台がエントリー!私の大好きなパルクフェルメの光景も普段以上に圧巻です✨TM発見✨パドックで準備運動中の二人SUGOの体調不良とは打って変わって調子のいい梅田選手ここで草木選手がヘルメットにゴーグル拭きを挟んで走るというちょいテクを教えてくださいました✨Day1スタートです!パドックには走りきってからしか帰ってこないので、給油場所で無事に会えるようしっかりお見送りしました!#106 草木 幸太郎 選手#431 梅田 祥太朗 選手#135 菊池 孝之 選手#311 小島 竹輝 選手#319 高田 孝広 選手#372 助野 憲一 選手#463 青本 洋行選手ゲレンデテストを難なくこなしているのを見届けTC1に向かいます!TC1に到着すると各選手のサポートの方達がすでに待機していました。選手が到着しはじめましたがここはタイムギリギリで到着する選手が多いらしく、到着すると同時にサポートの方が給油をしライダーが必要な整備をしたりと一気に慌ただしい現場へと変化。給油必須のHTDEではタイム管理をしながら燃料を持ってきて給油、返却、整備、必要なら軽食や飲み物の補給。一人で全てこなすのは大変なのでは、と気がつきました🤔HTDEに関してはサポートがいるいないで大きな差が生まれる気がします。環境保護マットで場所確保は必須。選手を招きやすくします。タイムを確認しながら草木選手の到着をまだかまだかと待ちます。無事、草木選手が4分残して到着しオンタイム!給油、水分補給をして早々に出発しました。他の選手たちも無事到着しオンタイムで走り出します。タイムに余裕があれば束の間の休息に談笑皆さんを安心して送り出していたのですがタイムを過ぎても梅田選手が来ない。。。😭青本選手も来ない。。。😭青本選手はのちに伺ったのですが「林道を気持ちよく抜けてTC1手前の河原に入ったところでカツンとなってキックが下りず、焼き付きとなりました。ただ、今回の日高のコース(ほぼ走ってないけど)とTMのエンジンは気持ちよく走れたという点で相性が良かったと思います。」とのこと😢青本選手は無念のリタイアとなってしまいました…。次の補給が迫っていたたTC3へ移動。TC3でも無事オンタイムの草木選手とカミナリ一門チームの#331 宮本 和義 選手 ここでもしっかり見送り。次のTCもこの場所なのでここで約1時間半帰りを待ちます!ジュナイトの終盤のヒルも余裕の草木選手。さすがです✨皆さん無事オンタイムで到着しているのを確認していると梅田選手の姿が!!TC1は6分遅延で到着していたらしく、ここまでも無事に来ることができました!しかしここで問題が。転倒によりフロントのマスターが壊れ、フロントブレーキが効かないという事態に😱しかし時間が無く、フルードや工具もすぐに用意できなかったため他チームのサポートの方にお願いして次の補給で工具などを借りて修理することに。下りの多いジュナイトのエクストリームテストはリアブレーキだけで挑みます😭なんにせよ無事が確認できたので一安心。ブレーキ修理の準備をして到着を待ちます。TC4で草木選手を送り出し、余裕を持って帰ってきた梅田選手は早速ブレーキ修理に取り掛かります。整備は本人で行わなければいけないため、手順を教わりながら修理して行きます。応急処置にはなりますが、なんとか修理できフロントのブレーキ復活で最後のゲレンデテストに向かいました!SHERCOとHMK120%のお二人には感謝しかありません😭助けていただきありがとうございます!そして草木選手も2週目を走り終え最後に明日の整備を行う15分のワークタイムに入ります。今回のワークタイムではリアタイヤのシャフトが上手くハマらないというトラブルに見舞われ、SUGOの時同様の緊張の時間再来です。この時間、1度経験しているけれどやはり慣れません😂こっちまでハラハラしてしまいます。とりあえずでリアタイヤをはめて、明日朝のワークタイムで再度調整することに。緊張が走りましたが無事オンタイムで完走です👏お疲れ様でした!6分の遅着で走り終えた梅田選手に草木選手が、完走おめでとうのお花のプレゼント✨SUGOでは体調不良もあり一周目でリタイアを経験、JECに対して少し苦手意識を持っていた梅田選手でしたが、走り終えるとテンション高く「めちゃくちゃ楽しかった!!来年は皆で参戦しよう!!」と熱いコメント!JECが大好きな私からするととても嬉しい!そして梅田選手は翌日に全日本スーパーモト第5戦を控えていたためDay1だけの参戦。足早に飛行機で神戸に向かいました。そして翌日の全日本スーパーモトでは、雨のレースの中S1OPENクラスで2位入賞!JEC効果もあったと信じたいです笑DAY1、無事終了!しっかり休んで明日に備えます。DAY2スタート!天気は雨の予報でしたがなんとか持って1日中曇り。2日目は、スタート前のワークタイムが設けられ前日からの整備をこの時間で終わらせます。リアタイヤのシャフトを入れ直しタイヤ交換も無事完了!スタートに立ちました!最初のゲレンデテストも見届け、TC1に向かいます。TC1に前日よりも余裕のある到着の草木選手。しかし草木選手的には、あまり納得のいく走りは出来ていないようでした。その後も問題なくTC3、4と到着走り続けて体力が削られる一方の中、エネルギー補給にゼリー飲料や食べやすいお菓子などの軽食も必須です!このTCはタイムに余裕があり談笑してる選手が大半見受けられます。ここで、草木選手からサポートのお礼にとお花をもらいました😳(大したことをできていないのですが💦)レースの途中でもこちらにまで気を回してくださる草木選手😂✨その後、Day2は2周目がないため最後のゲレンデテストに向かいました。草木選手は安定のオンタイムで完走✨2日目はお昼にはあっという間に終了。もう終わってしまった…😂2日間の総合リザルトは、草木選手が20位、梅田選手はDAY1のみのリザルトが30位という結果に。NAクラスでは#372 助野 憲一 選手が3位入賞でした!🎉HTDEは、何度か経験してきたJECとは規模が違って、独特の緊張感や楽しさがあり本場の空気を感じることができたので今回サポートとして参加して良かったなと思いました。そして、今大会でサポートがいる大事さというのを実感し、普段のJECでも選手によってそれぞれサポートできることがあるなと感じました。次戦のプラザ阪下や今後のJECでも今回の経験を活かしていきたいと思います。草木選手からコメント今大会は公道を使用した北海道 日高大会、自身2度目の参戦です。前年とは逆周りの設定で下見した時点では見える風景は異なり、攻略方法を見出す事が難しい印象でした。タイヤは走行距離も長く、公道を走行するので2日共METZELER medium+ムースを選択。Day1、曇り少し肌寒い気温でスタート。ゲレンデ以外のテストでは『石』に苦戦し19位。DAY2、晴れ少し肌寒い中、気持ちを切り替えてスタートするもタイムを上げていく事が出来ず22位。2日間通して纏めきれず大会が終了。本人かなりショック…です…。今回、TM Moto Japan代表もDay1のみ、でしたが参戦し、日高大会の壮大さとエンデューロの楽しさを味わってもらい、無事完走できた事がとても嬉しかったです次戦、大阪大会は最終戦、しっかりと準備して臨みます。次戦は10月26・27日開催の2024JEC最終戦プラザ阪下になります!引き続き、応援よろしくお願いいたします!