こんにちは、うえさか貿易の横川です!今回は、JEC(MFJ全日本エンデューロ選手権)第2戦テージャスランチ@広島県での観戦レポートをお届けします。私自身、第1戦のSUGO 2DAYSで初めてオンタイムエンデューロを観戦し、この競技の楽しさに魅了されたので皆さんにもJECの楽しさをお届けできればと思います✨※JECとは、Japan Enduro Championshipの略で、MFJが公認するオンタイム形式のオフロードバイクレースです。詳しいルールはJEC第1戦 観戦レポートに記載していますので、是非ご覧になってみてください。TM Moto Japan Enduroからは#106 草木 幸多郎選手が参戦しています!牧場併設の広大な敷地で挑む第2戦第2戦のコースは広島県にあるテージャスランチ。自然豊かで広大な敷地の中に、牧場とオフロードバイクコースが併設されています。今回のテスト(タイムアタック区間)はテスト1のエンデューロテスト、テスト2のクロステストの2つとなっていました。シンボルでもあるテージャス山からの眺めはとてもよく、気持ちいい風が感じられます。もちろんこのテージャス山もコースの一部です!天気予報では、土曜が曇りのち雨、日曜の本戦が1日を通して雨☔「雨のテージャスランチは荒れる」というのを耳にしたのですが、明日はどうなってしまうのでしょうか💦明日の雨を見越して、使用するタイヤを選び中の草木選手。今回はMETZELER 6 DAYS EXTREAMのミディアムタイヤ、ソフトタイヤの両方を用意。「今日の段階でどちらを使うか決めておくが、明日の天気で変わる可能性もある」とのこと。テージャスランチの土質は、赤土で粘土質。雨が降ると水を吸って固く重くなりまとわりつく、まさに粘土のような土になります。この段階での草木選手の考えは「普通のコースなら土をひっかけてタイヤを回すためにミディアムタイヤを選ぶところ。ただ、テスト区間で石があった記憶があるため柔らかいソフトタイヤにする。」とのこと。タイヤ選びでも天と地の差が生まれてしまうバイクレース。この判断が明日、吉とでるか凶とでるか。前日コースウォーク。一つの選択ミスで命取りな、雨のテージャスランチ☔今回の第2戦は日曜日だけが本戦の1day開催のため、前日の土曜日は本戦に向けた設営とコースウォーク(下見)を行います。TMテント、設営完了!テントに並ぶ、草木選手のマシン「TM Moto EN 250 ES Fi 4T」 とNBクラス #463 青本選手のマシン「TM Moto EN 250 ES Fi 2T」。他にも本大会では5台のTMマシンがエントリーされていました!設営が終わり、今回のテスト区間2つとルート区間のコースウォークに行くことに。「このコースウォークがとても重要。走るラインを見極め、ある程度自分の中でイメージを作っておく。」と草木選手。まずはテージャス山にあるテスト1のエンデューロテストから。ラインの選択肢が2つ。普通なら走りやすそうなラインを選びますが、レースにおいてはどちらが走りやすいかではなく、どちらが速く走れるかを常に意識してライン取りをします。その場所だけ見てラインを考えるのではなく、次がどうなっているかも合わせてラインを考えることでミスも減ります。路面の状況によって、いつものラインを走るのか、攻めたラインに変えるのかを咄嗟に判断することも大事。ほんの少しの選択ミスでタイムに差が出てしまいます…!今回は雨予報ということもあり、入念にラインを考える草木選手の姿が印象的でした!確かに、先ほど草木選手が言っていたとおりコースに段々と石が増えてきました…写真では伝わりづらいのですが、結構ボコボコしている路面。タイヤが弾かれてとても走りずらそうです😂このコースは積み重なっている石が多く、石は簡単に動くため、走るたびに配置が変わったりグリップしても動いたり、難しい路面となっています…加えて、今年のコースは通年よりも難しいレイアウトになっているそう。どの路面状況に重きをおいてタイヤを選ぶかも重要になってきます!一緒にラインを考えながら進んでいくので、オフロード初心者の私にとって、とても勉強になるコースウォークで楽しかったです!レースが始まればお互いライバルな他チームの選手とも、コースウォークでは仲間としてラインの相談をします。私の大好きな光景です。第1戦では車移動が必要だったルート区間も、テージャスランチでは徒歩で移動できる距離で観戦しやすいコースとなっていました✨続いて、テスト2へやってきました。テスト2の特徴はなんと言ってもグラストラック!草に覆われた路面は日本人には馴染みがなく苦手な方が多いのだそう。アクセルを開けても滑り、ブレーキをかけても滑り😖ドライでそのような状況なら雨が降ったらどうなってしまうのでしょうか…そして、各テストのゴールにおいてあるタイマー横の30mの文字。ただ距離を示すために書いてあるのか?と思いきや実はゴールラインを通過しても止まってはならず、この30mのラインを走り抜けなければペナルティになってしまうとのこと。最後に、テストとテストの間のルート区間をコースウォーク。長く続く沢は下るにつれて岩が大きくなり、滑りやすくなっています😯テスト区間よりもルートの沢の方が大変と言う選手もいるほど。このルート区間をこなしてテスト区間に来る選手たちの凄さがわかります。スタート後に立ちはだかるのは長さも斜度もあるヒル。各セクションを草木選手と歩くことで、明日の本戦がより楽しみになりました!本戦スタート!雨で最悪な路面!波乱のレースの幕開けそして迎えた日曜日。天気は。。。あいにくの雨!!😭路面は勿論マディ状態…😱そのような中、車検が始まりました。車検後、パルクフェルメ(バイク保管場)にバイクを収めると触ることはできないため、車検時のままということを証明するためにタイヤなどにペンキで印をつけていきます。パルクフェルメに全てのバイクが収まりました。何度見ても圧巻の光景。IA、IB、NA、NB関係なく、皆同じラインからスタートという意味も持ち合わせているのかなといつも感慨深くなります。JEC観戦の際は、是非パルクフェルメにバイクが並んだ光景も見にきてください✨今回のゴーグルはEtheN 4EN05シリーズ + Armer Visionを使用したマディ仕様。かなり曇りにくい4EN05シリーズで、走行中の視界も安心です✨そして悩んでいたタイヤは、前後METZELERのソフトタイヤにムースのセッティングで挑みます。出走前に、若干のコース変更があったものの、ほぼそのままのコースレイアウトでレース開始。いよいよスタートです!今回はIA、IBクラスのみ、サイティングラップ(テスト区間でのタイム計測なしの周回)がないため、1周目からタイム計測となります。この雨で昨日の下見の意味がほぼないのではという声もちらほら聞こえており、1周目からのタイム計測で遅着リスクが高くなる予感。選手の表情も臨場感もすぐ目の前!JEC観戦の醍醐味はコーステープ横での観戦!バイクレースというと、席について遠目に観戦するイメージがありますが、JECの観戦はコーステープの外側であればどこでも間近で観戦ができるというところが魅力です!テスト区間も間近で観戦できます✌まず向かったのはテスト2のクロステスト区間テスト1を終えたライダーの方たちが次々到着するのですが、ここで気になることが…IAクラスの方たちの到着数が少ない気が…?しかも待機する間もなく次々にスタートしていきます。テスト区間のスタートは各組時間が決められており、それよりも早いスタートも遅いスタートも認められません。前回のSUGO戦では、IAの方たちは余裕で次のテストに到着して待機していたのがとても印象的でしたが、IBの方が戻ってきている中にIAの方たちが混ざって到着してくる様子も見られます。この雨で路面状況が相当荒れているのが容易に想像できます…😵💫草木選手は無事にテスト2を走り抜けタイムチェックへ!気になるグラストラックの状態ですが…何台も走行するので草ははげて泥が混じり、とても滑りやすい路面になっていました。長靴で歩くのすら気を抜くと滑ってしまいそうで、通り抜けるのも一苦労!実際にここで転倒する選手や体制を崩す選手たちを何人も見ました。テスト区間は皆さんタイムがかかっているので走りに集中していますが、ルート区間では、声援を送ると目線をくれたり、手を振り返してくれる選手も☺️テスト区間とルート区間のギャップを楽しめるのもJECならではなので、観戦にはルート区間もおすすめします✨雨が降り続くテージャスランチの洗礼周回を増すごとに雨が強くなり荒れる路面。泥まみれになっていく選手たち。後半になってくると、皆さん判別が難しくなるほど全身に泥をかぶっています。それでもゴールを目指して走っている姿がとてもかっこいいんです…!!テスト1区間に来たのですが…昨日とは打って変わって最悪な路面が…😱確かにこれでは下見の意味がなくなるのもわかります。このような場面にも遭遇。タイム計測中としては中々見ない光景に、ハードエンデューロを見に来たんだっけ?と錯覚しそうになりました😂岩場以外はどこもこのようなぐちゃぐちゃな状態。ヒルの途中で登れずに端に寄って立ち止まってしまう選手が続出したことでコースカットが入ったり、IAの方たちでさえ押して走る場面も見られるなど、今回のテージャスランチは、雨により相当難易度の高いコースになっていました。お疲れ様でした!!!!先にパドックに帰還したのは…NBクラス #463 青本選手。NBクラスの周回数は5周となります。青本選手は惜しくも4周でリタイアとなってしまいました。それもそのはず、フロントフェンダーが真っ二つに折れてしまっていました…‼️しかもライトカウルも外れてしまったとのこと。そのような状況でも最後まで諦めなかったこと本当に尊敬です✨暫くして、草木選手も怪我なく無事に帰還✨遅着でペナルティがついてしまいましたが、それでも7周しっかり完走し、順位は10位!完走したことが本当に本当に凄いです…!ゴール直後にも関わらずおちゃめにポーズまで取ってくださいました😳さて、なぜ完走したことが素晴らしい!かと言いますと。ご覧ください。パルクフェルメに無事に走りきって戻って来たバイクたち。朝一のパルクフェルメに並んでいた台数と比べるとかなり少ないですよね…?それもそのはず、JECが公表した数値によりますと今回の完走率は55%。台数にすると、なんと56台もの台数が完走できずにリタイアとなってしまいました😭今回の雨のテージャスランチがいかに過酷なレースだったかを物語っています。走っていない私でさえ1年分のマディを楽しんだ気持ちになりました🙂少しでも「出場してみたい!」と思った方は、承認クラスという初心者向けのクラスもありますので、是非そちらに参加してみてください!私も、沢山の方に承認クラス出場を勧められたので来年あたりの出場を目標に練習しようかな…💪完走した草木選手にコメントをいただきました!テージャスの雨…ラインは掘れ、轍も深く重い土、意外と多い石達…前日の下見でマディを想定し、少しライン外して攻めるイメージでMetzeler softを選択4周目までオンタイムで走るも5周目以降は遅着ペナルティをつけてしまったタフなレースとなったが、気力と根性で7周完走 結果IB 10位雨のレースではゴーグルEtheN +armor visionは最強‼️タイヤ選択も吉と出たと思います次戦 日高大会ではシングルフィニッシュを目標に頑張りますサポート及び応援してくださった方々に感謝申し上げます。次回は9/21-22 北海道にある日高で2days開催です!ぜひ、TM Moto Japan Enduroの応援お願いします🏁JECに関する情報はこちら↓https://jecpromotion.com/