トップ画像:Photo by ささきてつおさん(@sasakitetsuo74)「12番手からの大逆転優勝!TMチームからWで表彰台へ」全日本スーパーモト選手権シリーズ 第6戦美浜大会 レースレポートTM Racing Japan Supermotoがシリーズ参戦する「全日本スーパーモト選手権」。2023年シーズンの全戦でレースレポートを掲載してきました。今回が最終戦、6戦目のレポートとなります。いつもより写真多めでお送りいたしますので、ぜひご覧ください!>>第1戦レポート「チャンピオン防衛、波乱のオープニング」>>第2戦レポート「悔しさを原動力に、表彰台への飛翔」>>第3戦レポート「雨天の接戦、ミスなき追い抜きが勝敗を分ける」>>第4戦レポート「猛暑の熱戦、パンク続出で予想外の展開に」>>第5戦レポート「シリーズ最長のダートセクションを小原が制す」【全日本スーパーモト選手権とは】 国内最高峰のスーパーモト競技会。シーズンを通して日本各地の6ヶ所のサーキットを転戦し、各大会のレース結果によって獲得するポイントの合計値で年間チャンピオンを決定します。各大会内では予選の後、ヒート1、ヒート2と決勝戦が2回開催されるため、表彰式も各クラス2回ずつ行われています。舗装路面のオンロード(ターマック)と未舗装のオフロード(土や砂の上)の両舞台を堪能できることや、選手との距離が近く、迫力あるレースを間近で見られることもスーパーモトの特徴のひとつ。TM Racing Japan Supermotoからは、2022年S1 Proクラス王者の小原堅斗(#1)、新沼伸介(#8)、廣瀬彰信(#10)が国内最高峰となる「S1 Proクラス」に、当社うえさか貿易の代表を務める梅田祥太朗(#40)がS1 Proへの昇格をかけた「S1 OPENクラス」へシリーズ参戦しております。新チームとして精一杯努力して参りますので、ご声援いただけましたら幸いです。全日本スーパーモト選手権シリーズ Rd.6 レースレポート10月15日 愛知県美浜大会マディなダートセクションと、泥を引きずるターマックで難度の高いコース状況に。第6戦の舞台は、愛知県 美浜サーキット。昨年と同様に、全長約1,000mのオンロードコースをベースに、最終セクションからダートセクションが2つ設けられるスーパーモト特設レイアウト。第1ダート後半にはジャンプ台が2箇所あり、このジャンプの通過速度で大きく差が出る勝負ポイントとなった。土曜の公式練習はフルコースを走行できた一方で、土曜の夜から日曜の朝まで雨が降り続き、決勝当日の日曜は第2ダートがキャンセル。第1ダートは一部のレイアウトを見直して使用するものの、コースに水が溜まったマディな状況。その泥がターマックを汚して全体的にとても難しいコンディションとなった。↑第2ダート カット後のコース図。ダートセクションの大ジャンプ真横の観戦ポイントが来場者様から好評を博しておりました。↑水が溜まったマディなダートセクションを超えると泥まみれになることもPhoto by たかやすさん(@KG4d2)↑午後の決勝からはターマックはほぼドライ状態となったが、ダート区間から引きずられた砂が残る箇所もあり、滑りやすい状態に。Photo by marumusiさん(@hed_edenboy)↑泥の浮くフェニックスコーナーはコントロールが難しいPhoto by marumusiさん(@hed_edenboy)↑土曜の公式練習日にテント等のピットエリアの準備を進める様子。雨に備え、Swisstraxを休憩エリア含めた全面へ敷いた豪華仕様✨S1 Pro予選、新沼が自己ベストとなる6番手に。5分間の公式練習に続き10分間のタイムアタック形式で行われる予選には、15台が出走。トップタイムで予選を勝ち抜いたのは、1分19秒179の日浦大治朗(#2)。小原は2番手をキープしていたものの、終盤に川島颯太(#19)選手が打ち出したタイム1分19秒656に届かず、1分20秒223で予選3位となった。↑得意なダートセクションが一部カットされた影響もあり、予選3番手となった小原Photo by たかやすさん(@KG4d2)4位は吉田雄一(#4)が1分20秒646、5位は長谷川修大(#3)が1分21秒391、6位には新沼が1分22秒253と僅差で続いた。新沼は、エンデューロの経験を生かし、車体の中心に乗る事を意識しながらアタックを行い、予選の自己ベスト順位を更新する好調な滑り出しとなった。↑モトクロスだけでなくエンデューロにも取り組んできた新沼Photo by たかやすさん(@KG4d2)廣瀬は、得意なダートセクションでプッシュをしたところタイヤの前後がずれ、そのままジャンプを飛んでしまいコース外に転倒。頚椎の神経を圧迫、損傷してしまい、惜しくもリタイヤの判断となった。↑名阪大会から調子を上げている廣瀬Photo by marumusiさん(@hed_edenboy)↑転倒後、片腕が使えない廣瀬に代わり車両を回収してくださるコースオフィシャルの皆様。Photo by たかやすさん(@KG4d2)赤旗中断したものの、レース成立。S1 Proクラスのレースは10周で競われ、14台が出走。予選の結果順に前から並び、ヒート1のスタートを切ることとなる。↑スタート直前の様子Photo by marumusiさん(@hed_edenboy)最前列外側スタートの小原はスタートが決まり、1コーナーで2番手に。↑1台パスして2番手でレースに入る小原Photo by marumusiさん(@hed_edenboy)しかし、ダートセクションに入り、前を走る川島(#19)をパスしようとしたところ転倒。この際に7番手まで順位を落としてしまったものの、4周目に入り4番手まで順位を上げる。しかし、5周目のダートセクションで長谷川(#3)と接触し、もつれたようにジャンプを飛ぶかたちとなってしまい、両者共にコース左手に転倒。その後、復帰に時間がかかってしまい最後尾まで順位を落としてしまう。その後2周ほど走ったところで小原と転倒した長谷川(#3)の救助のため、赤旗(※)でレースが中断。レース成立条件をクリアしていたため、中断時点の順位で確定となり、小原は12位となった。(※)何らかの事故やアクシデント、コンディションの悪化などの理由によって競技の中断を知らせるために振られる赤色の旗のこと。↑転倒前に追い上げる小原Photo by marumusiさん(@hed_edenboy)新沼は2列目外側、6番手からのスタート。右ターンの1コーナーは、アウトからしっかりとスピードを乗せて進入。続く左ターンの2コーナーで日浦(#2)のインを突き5番手へ浮上。その後のダート区間で小原をパスして、オープニングラップを4位で通過。↑コース内側から日浦を追い抜く新沼Photo by marumusiさん(@hed_edenboy)しかし、2周目に3番手の長谷川(#3)を抜く場所を探りながら追走していたところ、最終コーナー進入時に砂の浮いた路面でフロントを滑らせて転倒してしまう。再スタートするも14番手まで落ち、11位まで追い上げたところで赤旗中断となった。ヒート1の結果はヒート2のグリッド順に反映されるため、小原は12番手から、新沼は11番手からスタートすることとなる。ヒート2、小原が12位スタートからの大逆転S1 Proクラスのレースは10周で競われた。驚くことにヒート1の転倒により救急車で搬送された長谷川(#3)が病院から美浜サーキットに戻り、14台の出場となった。小原は12番手と後方からのスタート。スタートが決まり1コーナーで9番手まで浮上。その後ダートセクションでトップのライダー2台が転倒しコースをふさぎ、これを避けようとした後続車にもスタックや転倒が続き渋滞が起きた。↑1周目の転倒による混乱の様子その集団を左手の斜面を使ってかわすことができた小原は、1位へ躍り出る。そのままレースの最後まで抜かれることなく順調な走りを見せ1位でチェッカー。シーズン最終ヒートで逆転勝利を収めた。↑美浜名物の、推定3m程度の坂を登るジャンプ。全日本モトクロスIBクラスの小原の見せ所の一つ。Photo by たかやすさん(@KG4d2)11番手スタートの新沼は、中盤から後方の集団と団子状態のままダートへ進入。ここで、小原が先頭へ躍り出るきっかけとなった転倒やクラッシュの渋滞が発生。新沼も小原と同じく左の土手を登って回避する事ができ、7番まで順位を上げた。↑前の青丸は小原、後ろの青丸が新沼2週目のダートセクションでは6番手となるが、3周目のダートセクションでは日浦(#2)、川島(#19)に抜かれ8位に後退。その後前を走る松本(#11)に追いつきしばらくプッシュを続けるが、抜けない状況が続く。7周目のダート区間で追い抜きをかけた際に接触し失速。その間に後方にいた2台に抜かれ10位となった。その後、日浦の転倒により順位をひとつあげ、最終ラップまで前の松本(#11)を諦めずにプッシュするも、最終コーナーで吉田(#4)に抜かれ10位でチェッカーとなった。↑TM RacingのMX 250 ES Fi 4Tで、モトクロスの練習に励んできた新沼。トップ集団での競い合いに入り込むなど、練習の成果が徐々に出始めている。Photo by marumusiさん(@hed_edenboy)↑Proクラスの表彰式の様子。小原が総合2位を獲得!小原堅斗「今回の最終戦では両ヒートとも1位で終わりたかったのですが、ヒート2が12位、ヒート2が1位となりました。ですが、怪我もなく総合2位という結果で終われて良かったと思います。今季は、初めてのTM Racingのバイクで第1戦目から戦ってきました。当初は良い成績が出せず苦戦していましたが、徐々に成績が良くなり、最終的にはシリーズランキング2位まで上がることができ、サポート、応援いただいた皆様にとても感謝しています。来シーズンですが、さらに自分を磨き第1戦目からトップを目指して活動していきたいと考えています。来シーズンも応援宜しくお願い致します!」新沼伸介「2023年シーズンは全6戦にフル参戦し、最終的なシリーズランキングは10位となりました。第2戦を終えた時点では6位でしたが、その後3戦目のノーポイントも影響して順位を下げてしまいました。しかし、結果には繋がりませんでしたが第5戦から調子は上がってきています。今回も順位は低く終わりましたがトップグループでの競り合いも出来ましたし、来期に向けて自信の持てるレース内容だったと感じています。車両の特性も完全に理解できましたし、自分の足りない部分も明確に把握できましたので、オフシーズンにしっかりとトレーニングを行い、来期は必ず表彰台に立てる様に取り組んで参ります。来期も引き続き応援のほど宜しくお願い致します。」廣瀬彰信「今シーズンは結果に繋がらない事が多く、トラブルによるノーポイントでのレースが多数見受けられました。来シーズンはその点を反省に生かし挑んで参ります。レース活動はしばらくお休みをいただきますが、まずは怪我を治して復帰できるように治療に専念します。2023年度の応援誠にありがとうございました!」S1 OPEN 梅田、悲願の表彰台へ今年からS1 OPENクラスへ昇格し、後半戦(第4戦~第6戦)のうち1度は表彰台に立つことを目指す梅田(#40)。前戦の名阪大会では、クラッシュに巻き込まれヒート1、2の両方でリタイアとなってしまい、今大会が表彰台をかけてのラストチャンスとなった。S1 OPENクラスは出場台数が多いことに加え、特に追い抜きが頻繁に起こる中間順位付近でクラッシュが発生しやすいという反省を活かし、「美浜大会では予選で高順位を獲得し、決勝のスタートからしっかりと最前線に出ることで思い通りにレースを展開したい」という意気込みで予選へ臨んだ。↑表彰台に向けて全力で予選に挑む梅田Photo by marumusiさん(@hed_edenboy)実際に予選では、ピットクルーにホームストレート横で現在の順位や後ろとのタイム差といった情報を毎周提示してもらったことも功を奏し、2番手のタイム(1分28秒019)を出すことができた。1番手は、前戦の名阪大会に続きS2クラスとのダブルエントリーとなった佐藤 瑞城(#50)が1分27秒483、3番手は水野 彰久(#14)が1分29秒347となった。最前列からスタートを切ったヒート1は、ホールショットを獲得。↑先頭の佐藤をパスし、首位を奪うPhoto by marumusiさん(@hed_edenboy)2周目には水野(#14)に抜かれ2位に、4周目にはダートの大ジャンプで呉本(#4)に抜かれ3位となった。その後、前を走行していた呉本(#4)の転倒により2位へ。最後までこの順位を守り抜き、2位となった。↑路面が悪かったこともあり、いつものハングオンからリーンウィズへ乗り方を変更Photo by たかやすさん(@KG4d2)↑観客やチームメンバーへガッツポーズを送る梅田Photo by たかやすさん(@KG4d2)ヒート2は、圧倒的な速さを見せる上位2名を無理に追い抜くことをやめ、現在の実力を出しきれるよう自身の走りに集中。安定した走りを見せ3位に。↑戦況を踏まえたうえで、自身の走りに集中することもレースで勝つために大切な要素Photo by たかやすさん(@KG4d2)予選で前に出たことが功を奏し、念願の表彰台でシーズンの幕を閉じることができた。↑S1 OPENクラスの表彰式の様子。梅田が総合成績3位で念願の表彰台へ!梅田祥太朗「ようやく最終戦で念願の表彰台に登ることができて、本当に嬉しく思います。最終戦ということもあって、今回も愛知県まで沢山の方に応援に来ていただいていたので、このような結果で終わることができて一安心しました。非常に得るものも多いレースとなりましたので、来シーズンは更に活躍できるようオフシーズンもトレーニングに励んで参ります。本年発足した新参チームであり、至らない点やご迷惑をおかけすることなどあったかと思いますが、変わらず支えてくださったスポンサー企業の皆様、応援に来てくださった皆様、現地で声を掛けていただいたり、写真撮影等をご支援くださった皆様、そしてチームメンバーの皆さん、本当に有難うございました。心より感謝申し上げます。来シーズンももっと楽しんでいただけるようなレースができるよう、TM Racing Japanとして努力して参りますので、変わらぬご支援と応援を宜しくお願い申し上げます。」【2023 全日本スーパーモト スケジュール】第1戦 4月16日 宮城県 スポーツランドSUGO(開催済)第2戦 5月21日 熊本県 HSR 九州(開催済)第3戦 6月10日 福島県 エビスサーキット(開催済)第4戦 7月23日 千葉県 茂原ツインサーキット(開催済)第5戦 9月17日 奈良県 名阪スポーツランド(開催済)第6戦 10月15日 愛知県 美浜サーキット(開催済)スーパーモトのシーズンは閉幕となりますが、11月12日(日)のSS Killers第4戦や、12月2日に開催する「オフ&モタード練習会」などオフシーズンも引き続き活動してまいります。応援、ご参加よろしくお願いいたします!【Youtubeにてレース動画を公開中】ウブリアーキチャンネル全力バイク! EXPLORERS (エクスプローラーズ)【本件に関するお問い合わせ】株式会社うえさか貿易PR担当 info@tmracing.jp