「猛暑の熱戦、パンク続出で予想外の展開に」全日本スーパーモト選手権シリーズ 第4戦茂原大会 レースレポートTM Racing Japan Supermotoがシリーズ参戦する「全日本スーパーモト選手権」。全6戦でレースレポートを掲載してまいります。>>第1戦レポート「チャンピオン防衛、波乱のオープニング」>>第2戦レポート「悔しさを原動力に、表彰台への飛翔」>>第3戦レポート「雨天の接戦、ミスなき追い抜きが勝敗を分ける」【全日本スーパーモト選手権とは】 国内最高峰のスーパーモト競技会。シーズンを通して日本各地の6ヶ所のサーキットを転戦し、各大会のレース結果によって獲得するポイントの合計値で年間チャンピオンを決定します。各大会内では予選の後、ヒート1、ヒート2と決勝戦が2回開催されるため、表彰式も各クラス2回ずつ行われています。舗装路面のオンロード(ターマック)と未舗装のオフロード(土や砂の上)の両舞台を堪能できることや、選手との距離が近く、迫力あるレースを間近で見られることもスーパーモトの特徴のひとつ。TM Racing Japan Supermotoからは、2022年S1 Proクラス王者の小原堅斗(#1)、新沼伸介(#8)、廣瀬彰信(#10)が国内最高峰となる「S1 Proクラス」に、当社うえさか貿易の代表を務める梅田祥太朗(#40)がS1 Proへの昇格をかけた「S1 OPENクラス」へシリーズ参戦しております。新チームとして精一杯努力して参りますので、ご声援いただけましたら幸いです。全日本スーパーモト選手権シリーズ Rd.4 レースレポート7月23日 千葉県茂原大会3か所設けられたダート周辺が腕の見せ所に。第4戦の舞台は、千葉県 茂原ツインサーキット 東コース。ダートセクションが3か所設けられた本特設コースは、基本レイアウトは昨年通りだったものの、第1ダートのジャンプ台の向きに変更があった。これにより、昨年までは地面に沿って乗り越えるだけの山だったところ、今年は3コーナー方向に飛びながら曲がっていくジャンプ台となり、いかに無駄なく低く前に飛んでいけるか、という勝負所のひとつに。また、ダート出口もタイムを縮める大切なポイントとなった。第3ダート(9コーナー)終わりに、いかに早く泥を落としてタイヤがグリップする状態をつくり最終コーナー(画像内の最左手の大きな弧を描くようなコーナー)に侵入できるか、さらにその先のホームストレートに加速を繋げてトップスピードでの走行距離をどれだけ長くつくり出せるか。といったテクニックが求められた。↑並行して引かれている2つのグレー線の間がダートセクション(3か所)。数字が表すのはコーナー番号。決勝日は晴天に恵まれ、最高気温は31℃まで上がった。関東圏ということもあり多くの観戦者が来場し、お昼休憩時には紙ヒコーキ大会が開催されるなど、レース出場者以外も楽しめるコンテンツが実施された。↑観客席の様子。茂原は最終コーナーを抜けてホームストレートで競い合う白熱した戦いを間近に見ることができるコース!S1 Pro予選、小原が最速をマーク!連勝中の日浦はタイヤトラブルで最下位に。5分間の公式練習に続き10分間のタイムアタック形式で行われる予選には、16台が出走。小原が56秒033で予選1位を獲得。続く2位には吉田雄一(#4)が56秒252、3位は長谷川修大(#3)が56秒472、4位は金子和之(#5)が56秒579、5位には川島颯太(#19)が56秒929、6位には今年からマシンをTM Racingへ乗り換えた金児伸二(#13)が57秒479と僅差で続いた。新沼は9位(58秒194)と好調な滑り出しとなり、廣瀬は途中でリアタイヤがパンクし13位(59秒009)という結果となった。今期全勝中の日浦大治朗(#2)は、タイヤのパンクにより予想外の最下位となった。予選の結果で決勝レース1のスタート位置(グリッド)が決定する。レース1、小原が今季初の優勝を飾る!S1 Proクラスのレースは12周で競われ、16台が出走。ポールポジションスタートの小原は好調な滑り出しを見せ、ホールポジションを獲得した。長谷川(#3)と吉田(#4)が2番手を争い、長谷川(#3)が先行。4周目には、2番手の長谷川(#3)を約2秒リードする順調な走りを見せた小原。長谷川(#3)と3番手以降の集団との間にも約4秒の差があり、トップ争いは頭一つ抜ける戦いへ。7週目に入ったところで、トップの小原から約3秒差で迫っていた長谷川(#3)が、タイヤのパンクによりリタイヤ。小原は独走態勢に入ることに。一方で、16番手からスタートしたシリーズランキングトップの日浦(#2)は、周を追うごとにポジションを上げ、この周で3番手まで浮上。これにより、小原、吉田(#4)、日浦(#2)、金子(#5)、金児(#13)という順番となった。そして8週目、日浦(#2)が吉田(#4)を追い抜き2番手に躍り出た。小原は約8秒先行した走りを見せており、そのまま今季の初優勝を勝ち取った。3番手以降も最後まで苛烈な戦いが繰り広げられ順位が変動し、入賞者は2位 日浦(#2)、3位 川島(#19)、4位 吉田(#4)、5位 金子(#5)、6位 金児(#13)という結果となった。新沼は3列目外側、9番手からスタート。第1ダートを抜けた時点で8番手へ上がり、そのまま順調な走りを見せていたが、4周目の第3ダート出口でリアから異音が発生。5周目の5コーナー付近でリアタイヤがパンクしてしまう。良い走りを見せていただけに後ろ髪を引かれつつもリタイヤとなった。廣瀬は、予選時のパンクを受けリアタイヤをホイールごと交換し、心機一転レース1へ挑む。しかし、出場ゲートの締め切り時刻2分前にフロントタイヤもスローパンクしていたことが発覚。ピットに戻りタイヤ交換を試みるが間に合わず、悔しくも欠場(DNS=Do Not Start)となった。レース1の結果はレース2のグリッド順に反映されるため、小原は1番手から、リタイヤした新沼は15番手、廣瀬は欠場によりレース2への出場権が無くなってしまうため、嘆願書を提出・受理されたうえで最後尾からスタートすることとなる。レース2、小原と日浦が白熱したトップ争いを見せる。ポールポジションからスタートした小原は、順調にホールショットを制した。しかし、2週目に入ったところで、背後に迫っていた日浦(#2)に抜かれてしまう。これにより、日浦、小原、川島、吉田、金子、中島という順位となった。3周目以降、日浦と小原は3番手の川島を少しずつ離しながら、マッチレースを展開。6週目には、3番手の川島との差は6秒にまで広がった。9周目に入り、必死にトップの日浦に迫っていた小原が転倒。これにより日浦が独走状態に入った。転倒したものの、2番手のままレースに復帰した小原。背後に迫る川島との差は約2~3秒となったが、その後さらに小原が引き離した。最後まで諦めずに走りぬいた小原だったが、日浦が勝利を収め、小原は2位となった。続く入賞者は、3位の川島(#19)、4位の吉田(#4)、5位の金子(#5)、6位の長谷川(#3)となった。新沼は15番グリッドからのスタート。レース1同様にまずまずのスタートを決めたが、第2ダートまでの競り合いでうまく前に出れず、オープニングラップで16位に落ちてしまう。前のライダーとタイム差はないものの、なかなか抜くことができず、最終ラップにようやく抜けたところでチェッカーとなった。廣瀬は最後尾からのスタート。スタートに成功し10番手までジャンプアップに成功する。しかし、おおよそ7周目よりリアタイヤに違和感が…。出来るだけペースを落とさず走り進めるが、どんどんとペースダウンしてしまう。ラストラップには完全にリアタイヤから空気が抜けてしまっていたものの、何とか13位でフィニッシュ。タイヤトラブルに泣かされる1日となった。(↑photo by ささきてつお さん)小原堅斗「第4戦目にして、なんとかヒート1で1位を獲得することができました。今まではなかなか表彰台に立つことができなかったのですが、現在の調子がとても良く、このような結果で終われたことがすごく嬉しいです。総合としては2位という結果で終わってしまったため、できれば両ヒートとも1位で終わりたかったなと思います。次戦の名阪スポーツランド大会は、自分が得意とするダートセクションの割合が多いサーキットになります。残り2戦でライキングトップの日浦選手に勝てるよう頑張っていきますので、引き続き応援宜しくお願い致します!」新沼伸介「レース1はパンクによりノーポイント、レース2は14位で僅かなポイントしか獲得できず、シリーズランキングも12位まで下がってしまいました。しかし、ここ最近、車両のセッティングの方向性も決まりつつあり、車両にもかなり慣れて来てペース自体は悪くありませんでした。体力的にも全く問題は無く、最後まで全力で走り切れるようになってきているので、残り2戦、しっかりと結果につながるレースをするように準備をしてまいります」廣瀬彰信「レース1のフロントタイヤのスローパンクは、発見が難しかったとは言え悔やまれます。担当メカニックが現在いないことの影響が出たと思います。開幕戦より探しているのですが、見つかっていないという現状ですので、次戦の名阪スポーツランド大会までに体制を整えたいと考えています」S1 OPEN 梅田、今回もレース2でシングル達成へ今年からS1 OPENクラスへ昇格し、後半戦(第4戦~第6戦)のうち1度は表彰台に立つことを目指す梅田(#40)。第3戦までの予選では、最高位で15番手。今回の予選では過去の反省を活かし、走りながら調子を上げていくスタイルではなく、10分間の予選でシングル入りを目指し最初からプッシュすることに。結果的に、出走台数23台のうち9位(1分00秒937)という予選初のシングル入りを果たし、レース1の3列目スタートを勝ち取った。レース1は9番手からスタートし、7番手まで順位をあげる。しかし、第1ダートを飛んだ直後に目の前で転倒が発生。巻き込まれるかたちで転倒してしまい、最下位まで順位を落としてしまう。数台を追い抜くも、7周目の第2ダートでライバルと接触。弾かれてしまい、ダートとアスファルトの溝にハマり再度転倒。再び最下位から追い上げるが、23台中20位という結果となった。レース2は、レース1よりもかなり後方となる20番スタート。しかし、得意のスタートで第1ダート後には12台を抜き、8位までポジションをアップ。その後6位まで順調に順位を上げるが、岡田駿介(#48)に9周目の第2ダートでパスされてしまい、7位という結果を収めた。梅田祥太朗「今回のレースでは、ダートセクションでのぶつかり合いに負けたり、体力不足で思うように後半の巻き返しができなかったりと、フィジカル面に課題があったと感じています。次戦に向けて、ぶつかり合いに負けない気持ちと体、そして体力向上をテーマに取り組んでいきたいと思います。次戦の名阪は、ダート中心のコース構成です。昨年、S1チャレンジクラス S1OPENとして出場した際には(ダートが強いわけではないのですが)力を発揮でき、2位でフィニッシュできた経験があります。ミニコースに強い桶川スポーツランド勢や関西勢との力関係が少し変わる特殊なコースを楽しみつつ、過去最高のリザルトが取れるように引き続き努力して参ります。引き続き、ご声援とバイク購入による応援をいただけると嬉しいです!笑宜しくお願いします!」【2023 全日本スーパーモト スケジュール】第1戦 4月16日 宮城県 スポーツランドSUGO(開催済)第2戦 5月21日 熊本県 HSR 九州(開催済)第3戦 6月10日 福島県 エビスサーキット(開催済)第4戦 7月23日 千葉県 茂原ツインサーキット(開催済)第5戦 9月17日 奈良県 名阪スポーツランド第6戦 10月15日 愛知県 美浜サーキット今季も残すところ、あと2戦となりました!8月のレース開催はなく、次戦は9月です。【Youtubeにてレース動画を公開中】ウブリアーキチャンネル全力バイク! EXPLORERS (エクスプローラーズ)【本件に関するお問い合わせ】株式会社うえさか貿易PR担当 info@tmracing.jp