「雨天の接戦、ミスなき追い抜きが勝敗を分ける」全日本スーパーモト選手権シリーズ 第3戦エビス大会 レースレポートTM Racing Japan Supermotoがシリーズ参戦する「全日本スーパーモト選手権」。全6戦でレースレポートを掲載してまいります。>>第1戦レポート「チャンピオン防衛、波乱のオープニング」>>第2戦レポート「悔しさを原動力に、表彰台への飛翔」【全日本スーパーモト選手権とは】 国内最高峰のスーパーモト競技会。シーズンを通して日本各地の6ヶ所のサーキットを転戦し、各大会のレース結果によって獲得するポイントの合計値で年間チャンピオンを決定します。各大会内では予選の後、ヒート1、ヒート2と決勝戦が2回開催されるため、表彰式も各クラス2回ずつ行われています。舗装路面のオンロード(ターマック)と未舗装のオフロード(土や砂の上)の両舞台を堪能できることや、選手との距離が近く、迫力あるレースを間近で見られることもスーパーモトの特徴のひとつ。TM Racing Japan Supermotoからは、2022年S1 Proクラス王者の小原堅斗(#1)、新沼伸介(#8)、廣瀬彰信(#10)が国内最高峰となる「S1 Proクラス」に、当社うえさか貿易の代表を務める梅田祥太朗(#40)がS1 Proへの昇格をかけた「S1 OPENクラス」へシリーズ参戦しております。新チームとして精一杯努力して参りますので、ご声援いただけましたら幸いです。全日本スーパーモト選手権シリーズ Rd.3 レースレポート6月11日 福島県エビス大会ハイスピードコースならではの長いストレート。泥と水を浴びながらの戦いに。第3戦の舞台は、福島県 エビスサーキット 西コース。本大会では昨年と変わってターマックのレイアウトが変更となり、2コーナーと第1ダートの間にも長いストレートが設定された。これによりターマックでのコーナーは1、2コーナー、最終コーナーのみ。それ以外はダートとストレートを繋ぐレイアウトとなり、ハイスピードコースという特徴を活かしたコース設定となった。決勝日は雨天のなか、ダートありでのレース開催となった。2ヒート目には本降りとなるなか、泥や水しぶきをあげながらの走行となり、つなぎの上にオフロード用ジャージをレインコート代わりに着用して走る方も多数見受けられた。S1 Pro予選、小原は2番手に5分間の公式練習に続き10分間のタイムアタック形式で行われる予選には、16台が出走。HSR九州大会には不参戦だった吉田雄一(#4)が1分9秒479で予選1位を獲得。小原は中盤に4番手まで順位を落としたものの、最後に予選2位のタイム(1分10秒090)を打ち出した。続く3位にはシリーズランキングトップの日浦大治朗(#2)が1分10秒191、4位は長谷川修大(#3)が1分10秒982、5位には今年からマシンをTM Racingへ乗り換えた金児伸二(#13)が1分11秒086、6位には松本和資(#11)が1分11秒503と続いた。新沼はターマック区間の調子は良かったもののダート区間のペースを上げきることができず14位(1分13秒948)、廣瀬は予定外の雨天の走りに対応しきれず15位(1分14秒240)という結果となった。予選の結果で決勝レース1のスタート位置(グリッド)が決定する。レース1、順位の入れ替わりが激しいレース展開にS1 Proクラスのレースは13周で競われ、16台が出走。小原は好調なスタートを切り、最上位をマークする。しかしマシンとの波長が嚙み合わずに加速しきることができず、ポジションを7番手まで落としてしまう。オープニングラップ(1週目)は長谷川(#3)、吉田(#4)、日浦(#2)、松本(#11)、金児(#13)、川島颯太(#19)、小原と続いた。小原は、7番手として松本(#11)、金児(#13)、川島(#19)と4番手争いに挑むこととなった。虎視眈々とチャンスを伺いつつも順位をキープする小原だったが、8週目で金児(#13)が、9週目に松本(#11)がミスにより順位を落とした結果、5番手に浮上。4位の川島(#19)の後を押し迫る形となった。その後、12週目のダートセクションで追い抜きをかけて攻めたところ接触ミスによりバランスを崩してしまい転倒。6番手まで順位を下げてしまう。そのまま川島は4位をキープしてゴール。小原はラストラップで金児(#13)を抜き5位という結果となった。新沼、廣瀬はそれぞれ14番、15番手と後方から並んでスタート。スタートが決まった新沼は1コーナーへの進入時点および、2コーナーで数台をパスし、第1ダートへ入る時点で8位まで順位をあげる。しかし、その後3周の間に2台に抜かれてしまい10番手に。再び追い上げを狙うが、第2ダートの出口でエンジンをストールさせてしまう。再始動を試みるも、エンジンが掛かった頃には周回遅れとなってしまい16位でフィニッシュ。廣瀬は転倒せずに着実な走行を重ね、3台のパスに成功し12位という結果を収めた。レース1の結果はレース2のグリッド順に反映されるため、小原はグリッド2列目から、廣瀬は4列目、新沼は最後尾6列目から巻き返しのチャンスを狙うことになる。↑前日練習日に撮影。レース当日は終日雨模様の天気となったが、ピットエリアに加え休憩エリアにもSwisstraxのRibtraxを引くことで足元に雨が溜まること無く安全かつ快適に過ごすことができた。レース2、強雨のなか、2番手争いの接戦にレース2が始まるころには雨が一層激しく降りはじめた。小原は2列目、5番グリッドからのスタート。ホールショットは日浦(#2)が制し、長谷川(#3)がそれに猛追。小原はスタート順位のまま5番手で走行を続ける。その後、日浦は圧倒的なリードを見せ独走状態となったが、2番手争いは接戦となり、2位をキープする長谷川(#3)に川島(#19)、吉田(#4)、小原(#1)が僅差で迫った。10週目の第2ダートで小原は吉田(#4)を抜いて4番手に上がる。さらなる追い抜きを狙うが、レース1から続く加速しきれない課題を解消しきれず、4位のままゴール。新沼は最後尾からのスタート。今回もレース1同様にスタートが決まり、第1ダートを出た時点で10番手まで順位をあげる。前のライダーを抜こうとプッシュを続け、3週目のダート区間で追い抜きを仕掛けようとした際に転倒。再スタートに手間取ってしまい、最下位に。前方とは離れてしまった状態となり、そのままフィニッシュを迎えた。廣瀬は12番グリッドよりスタート。スタート後、数台のパスに成功し、前のライダーに食らいついていくものの、エンジンがストール。大きく順位を落としてしまう。その後、最終ラップにてパスされたものの、最終コーナーにて抜き返し12位でゴール。小原堅斗「今回のレースでは前日練習から調子がよく、勝てるレースだと考えていました。レース当日も、タイムアタック予選からランキング1位の日浦選手よりタイムが良く自信がついていました。しかし、レース1からマシンとの波長があわず、自分自身もそれをコントロールしきれずに加速しきれない状態となってしまいました。もう少しマシンをコントロールできればもっと上を目指せたのかなと思っています。焦る気持ちで久しぶりにダートセクションでもミスをしてしまいました。残りの3戦ではこのようなミスがないようバイクとの調整を完璧にし、必ず表彰台に立てるようやれることに精一杯取り組んでいきます。引き続き応援のほどよろしくお願いいたします」新沼伸介「予選14位、決勝は両ヒートとも最下位となり、スーパーモトを始めて以来最低な結果となってしまいました。シリーズランキングも6位から11位まで落ちてしまったので、次戦以降の3戦で巻き返せるように引き続きトレーニングと準備を進めてまいります」廣瀬彰信「今回のレースでは、スロースタートであること、路面コンディションに柔軟に対応できないことが反省点でした。対策のうえ次戦に挑みたく思います。なお、今回よりス―パモト全盛期のトップライダーである谷田部氏にアドバイスをいただいています。客観的に見てもらい、ご指摘、課題をいただけるのは大きな変化だと感じています。ハングオフを封印するなど大きな変更をしている最中であるため、すぐに成績につなげることは難しいと思いますが、今後必ずプラスに働いていくものだと実感しています」S1 OPEN 梅田、初のシングル達成へ今年からS1 OPENクラスへ昇格し、年間シリーズランキングでのシングル達成を目標に挑む梅田(#40)。前日練習は好調だったものの、予選はコースイン直後にハイサイドで転倒しかけたことで攻めきれず、出走台数19台のうち15位という結果に。レース1は15番手からという後方スタートだったものの第1ダート入口時点で7位まで順位を上げる。その後7週目には4番を走る薄井(#9)の後ろに迫る。泥を浴びながら走る中、ティアオフを使い切ってしまったことで視界不良となってしまい、一か八かのラインで追い抜き勝負をかけた結果転倒、大きく遅れをとってしまい17位という結果となった。レース2は、レース1の反省を活かし無理な追い抜きを控え、着実な走りに注力することとした梅田。レース1よりも後方の17番スタートとなったが、スタートが決まり6番手まで順位を上げる。その後、4週目には5番手となった。ラストラップの10週目、梅田の前方で久谷哲郎選手(#5)と内山瑛須選手(#41)が3番手争いに白熱するなか、自身の走りを安定させることに集中し、そのまま5位を保ちフィニッシュ。第1戦から目標に掲げていた念願のシングルを達成した。梅田祥太朗「ようやく入賞することが出来ました。追い上げで盛り上がる、自分らしいレースが出来たと思っています。ヒート2はプッシュして3位表彰台を狙うか悩んだのですが、ヒート1で転倒したこともありまずは入賞、ということで我慢して走りきりました。後半戦はどこかで表彰台に登れるよう、引き続き努力して参ります。応援有難うございました!」【2023 全日本スーパーモト スケジュール】第1戦 4月16日 宮城県 スポーツランドSUGO第2戦 5月21日 熊本県 HSR 九州第3戦 6月10日 福島県 エビスサーキット第4戦 7月23日 千葉県 茂原ツインサーキット第5戦 9月17日 奈良県 名阪スポーツランド第6戦 10月15日 愛知県 美浜サーキット【Youtubeにてレース動画を公開中】ウブリアーキチャンネル全力バイク! EXPLORERS (エクスプローラーズ)【本件に関するお問い合わせ】株式会社うえさか貿易PR担当 info@tmracing.jp