「悔しさを原動力に、表彰台への飛翔」全日本スーパーモト選手権シリーズ 第2戦HSR九州 レースレポートTM Racing Japan Supermotoがシリーズ参戦する「全日本スーパーモト選手権」。全6戦でレースレポートを掲載してまいります。>>第1戦レポート「チャンピオン防衛、波乱のオープニング」【全日本スーパーモト選手権とは】 国内最高峰のスーパーモト競技会。シーズンを通して日本各地の6ヶ所のサーキットを転戦し、各大会のレース結果によって獲得するポイントの合計値で年間チャンピオンを決定します。各大会内では予選の後、ヒート1、ヒート2と決勝戦が2回開催されるため、表彰式も各クラス2回ずつ行われています。舗装路面のオンロード(ターマック)と未舗装のオフロード(土や砂の上)の両舞台を堪能できることや、選手との距離が近く、迫力あるレースを間近で見られることもスーパーモトの特徴のひとつ。TM Racing Japan Supermotoからは、2022年S1 Proクラス王者の小原堅斗(#1)、新沼伸介(#8)、廣瀬彰信(#10)が国内最高峰となる「S1 Proクラス」に、当社うえさか貿易の代表を務める梅田祥太朗(#40)がS1 Proへの昇格をかけた「S1 OPENクラス」へシリーズ参戦しております。新チームとして精一杯努力して参りますので、ご声援いただけましたら幸いです。全日本スーパーモト選手権シリーズ Rd.2 レースレポート5月22日 熊本県HSR九州高速コーナーと大きなテーブルトップ、バランスの取れたコース設定第2戦の舞台は、熊本県 HSR九州。全長2,351mのロードコースの後半がカットされ、ピットエリア前に100m越えのロングダートセクションが設置された特設コースとなった。ダートセクションは雨天で路面がぬかるむと、縮小したりカットされてしまうことがあるが、金曜まで降っていた雨も土曜には止み、日曜のレース当日も晴天に恵まれた。ダート区間内には、今年度の大会のなかでも恐らく最長のテーブルトップが用意されており、このテーブルトップをどのように走行するかでタイムに差が生じた。特にオフロード競技であるモトクロス出身のライダーはテーブルトップを飛び越えてタイムを大幅に縮める傾向が見られた。一方で、ターマック区間については特にロード出身ライダーが有利になりやすい高速コーナーもあり、オフロード出身、ロード出身どちらも持ち味が出せる、スーパーモトコースとしてバランスの取れた設定となっていた。S1 Pro予選、日浦が圧倒的なスピードでトップを飾る5分間の公式練習に続き10分間のタイムアタック形式で行われる予選には、15台が出走。2021年まで3年連続でS1 Proクラスの王者を飾った日浦大治朗(#2)が、2番手以降の追従を許さない1秒以上のリード(1分12秒747)でトップを飾る。続いて、2位は長谷川修大(#3)が1分14秒032、3位は川上祥史(#20)が1分14秒259、4位には今年からマシンをTMへ乗り換えた金児伸二(#13)が1分14秒625と僅差で続く。小原はタイムを上げようと様々なラインにチャレンジしてみたものの、順位を上げきることができず5位(1分14秒981)という結果に。廣瀬は6位をキープしていたものの最終ラップで2台に抜かれてしまい8位、新沼は最後の1周でタイムを縮め9位となった。第1戦のSUGO大会と比較すると3名とも高い順位を獲得することができた。この予選結果順でレース1のスタート位置が決まる。転倒やクラッシュ多発のレース1、表彰台へ登壇なるかS1 Proクラスのレースは10周で競われ、15台が出走。小原は好調なスタートを切り、最初のダートセクションで日浦をパス、一度は1位へ躍り出た。しかし、1周目の最終コーナー手前で抜かれてしまい順位を落としてしまう。2周目からは、長谷川との2番手争いに突入。得意とするダートセクションで抜き返し2位に上がるも、またターマックで抜かれるというレース展開が繰り広げられた。その後も、抜きつ抜かれつのレースとなったものの、小原の得意なダートセクションが決め手となり、2位でチェッカー。廣瀬は8番手よりスタート。1コーナーにて接触があり、転倒ライダーが目の前に倒れこんできたため停止してしまい、その間に最後尾まで転落。その後、破竹の勢いで9台を追い抜き、5番手争いまで順位を上げるが再び接触が発生してしまい転倒。リスタートし11位フィニッシュという結果に。新沼は、前方から3列目、かつ最も外側の9番グリッドだったことも踏まえ、ダートへ侵入する際のスピードが落ちるコーナーでクラッシュに巻き込まれないように、大外から最初のターンへの進入を決める。↑スーパーモトのレースでは、通常コースの内側から外側へ横3台ずつ車体を整列させてからスタートする。他のライダーよりも前からスタートすることが有利であるため、この位置を予選で決定しており、この際に決められた順位を「グリッド」と呼ぶ。実際にイン側では転倒者があり、第2ターンを出た付近で7番手へ浮上。しかし、その後ダートセクションの低速ターンとスリッピーな路面を攻略できず、3台に抜かれ10番手まで順位を落としてしまう。その後、他ライダー間で転倒が起こるなか、新沼は着実に走行を続け、フィニッシュ時点では7位まで順位を回復。レース1の結果はレース2のグリッド順に反映されるため、小原はグリッド1列目から、新沼と廣瀬は3、4列目から巻き返しのチャンスを狙うことになる。↑レース1の表彰式の様子。小原の左手に持つ、KYTの「SKYHAWK」ヘルメットはバイザーの風抜けが良く、オフロードヘルメット特有の頭が振られるという事象をHSRのような高速サーキットでも防ぐことができる。↑一時は気温が28度まで上がり、夏のような気候下でのレースとなったHSR大会。TMピットでは観客の皆様に冷たい飲み物を配布。レース2、小原はフロントローからのスタート接戦を見せたレース1から、フロントローでのスタートを切った小原。ホールショットは日浦が獲得したものの、ダートセクションで攻めの姿勢を見せ、1度は日浦をパス。しかしその後ターマックで抜かれてしまう。後方から1秒差で迫る長谷川から逃げ切り、2位をキープしてチェッカー。新沼は7番グリッドからのスタート。レース1とは反対に、最も内側からのスタートとなった。全員がターンする内側に入っていく状態になるため、追突せず、かつ深く突っ込む事に集中してスタートを切った。最初のターンはインから回り、第2ターン出口で5位に浮上。そのままオープニングラップを5位で終える。「最初から最後まで思いっきり攻める」という意識のもと走行し、ベストラップも1秒近く上がったものの、レース1・10位の金児(#13)、レース1・4位の金子和之(#5)にパスされ7位という結果に。廣瀬は11番手よりスタート。1ヒートの時の様な走りを強く意識したところ気負いしすぎてしまい、波に乗り切れず9位にてフィニッシュ。小原堅斗「前回のSUGO大会ではダートセクションがカットとなったため、今回TM RacingマシンSMK450でのダートセクションを走行するレース出場となりました。前日練習でダートの感覚をつかんだ一方で、HSRはハイスピードコースのため、コースに慣れるのに苦戦しましたね。第1戦のSUGO大会では結果を残せず悔しい思いをしたので、第2戦では表彰台に立つことを目標にしていました。レース前はとても緊張していましたが、結果的に表彰台に立てて良かったです。引き続き、日々の練習とトレーニングを頑張っていきますので応援宜しくお願いいたします」新沼伸介「レース1、2共に7位でしたが総合では6位入賞となり、第2戦終了時点でのランキングは8位から6位へ上がりました。次戦エビスではもっと強く走れるようにメンタル、フィジカルともにトレーニングをして臨みます」廣瀬彰信「今回のレースでは十分タイムが出ていたものの、レース結果に結びつかなかった点が大きな反省です。熱くなりすぎてしまい冷静さを欠かないこと、気負いすぎないことを意識して次戦に挑みたいと思います」↑レース2の表彰式の様子。小原はレース1、2ともに2位を獲得し表彰台へ登った。心に強く刻まれたあのサーキットへ、再び立ち向かうS1 OPEN 梅田の挑戦昨年度、同コースのダートセクションのジャンプで転倒してしまい、肋骨の支柱である胸骨を骨折した梅田。今大会は予選からトラウマと向き合い続けることとなった。この1年間、ダートセクション走行を強化するべく、毎週末のように鹿沼木霊の森やオフロードヴィレッジなどのオフロードコースで練習を重ねてきたという自負はあったものの、ダートセクションへの恐怖心を予選内で克服できず、結果に結びつけることができなかった。出走台数21台のうち15位という予選結果に。レース1は13位、レース2は10位と徐々に順位をあげたものの、シングルには今1歩及ばなかった。次戦こそ、悲願のシングル達成を遂げてもらいたい。梅田祥太朗「HSRの大きなジャンプが飛びきれず、転倒やエンストなども重なり中々リズムの掴めないレースとなりました。タイム自体は徐々に上がってきてはいるので、次戦はシングル目指して引き続き努力して参ります!応援いただき有難うございました!」【2023 全日本スーパーモト スケジュール】第1戦 4月16日 宮城県 スポーツランドSUGO第2戦 5月21日 熊本県 HSR 九州第3戦 6月10日 福島県 エビスサーキット第4戦 7月23日 千葉県 茂原ツインサーキット第5戦 9月17日 奈良県 名阪スポーツランド第6戦 10月15日 愛知県 美浜サーキット【Youtubeにてレース動画を公開中】ウブリアーキチャンネル →HSR九州動画全力バイク! EXPLORERS (エクスプローラーズ)【本件に関するお問い合わせ】株式会社うえさか貿易PR担当 info@tmracing.jp